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日本歯科大学|医科病院


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外科

対象

上部消化管
(食道,胃,十二指腸) 疾患
食道癌,胃癌,胃・二指腸潰瘍,胃ポリープ,胃粘膜下腫瘍,逆流性食道炎 など
下部消化管
(小腸,大腸) 疾患
大腸癌 (結腸癌,直腸癌),腸閉塞症,急性虫垂炎,憩室症,炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎,クローン病 )など
肝胆膵疾患
肝癌,胆管癌,胆嚢癌,膵癌,膵炎,胆石症,閉塞性黄疸 など
肛門疾患
内痔核,痔瘻,直腸脱 など
内分泌 (乳腺,甲状腺) 疾患
乳癌,乳腺炎,甲状腺癌,甲状腺腫 など
一般外傷,その他
鼠径ヘルニア,爪囲炎,鶏眼,体表腫瘍 など

治療内容と現状

基本的には手術に関連して,大病院にはなかなか実施しにくい小回りのきく,細かいところまで気を配れる小病院の外科の実践を目標としている.

具体的には:

入院,手術までの期間短縮

悪性疾患(癌,肉腫)と診断された患者様に対して,癌の進展を防ぎ,手術待機中の心理的負担を軽減するために短期間での検査,入院,手術実施をめざす.

QOLを考慮した入院治療

患者様の早期職場復帰を目ざした,術後の早期離床,早期退院.

当院での術後退院までの日数:痔核,鼠径ヘルニア手術→1-4日,胆石症手術→2-4日,大腸切除,胃幽門側切除→7-11日 など

低侵襲手術の実践

腹腔鏡下手術,美容面に配慮した小切開創の実践

術後状態の悪化,終末期の迅速対応

特定疾患アラカルト

潰瘍性大腸炎の外科治療

1) 概念
潰瘍性大腸炎ulcerative colitisは20歳代にピ-クを有する若年者の良性疾患である.UCに対する治療は原則として,まず内科的に全身管理および薬物療法が行われ,この後,重症例や難治例を対象として外科的治療が行われる.外科的治療は全身状態の悪化時に行われる救命的な緊急手術は別として,根治性を得ることができ,術後比較的良好な長期QOLも期待できる.そこで内科的治療の限界と外科的治療
の適応は,常に密な協力体制で患者に最も利益のある方向で決定される必要がある.根治的治療は,自己免疫疾患の標的組織である大腸粘膜の完全な切除であり,通常大腸全摘術を行い,手術例は全体の10~20%に相当するといわれている.
2) 適応
絶対的適応:
全身症状の急性増悪,重篤な急性合併症および大腸癌の合併など.
相対的適応:
内科的治療に難治など.入退院を頻回に繰り返し,QOLが著しく損なわれる場合も含まれる.緊急手術か待期手術かは疾患の重症度と難治度の程度によって決定される.
3) 術式
今まで施行されてきた手術としては切除範囲と再建法から,1)大腸全摘+回腸人工肛門造設術,2)結腸全摘術+回腸直腸吻合術,3)結腸直腸切除+直腸粘膜切除+回腸(嚢)肛門(管)吻合術の3術式があげられる.現在は,根治性,機能性の面から3)が標準術式となっている.
本術式は,ステロイドの使用や全身状態の悪化によるリスクを避けるために分割手術が行われることが多いが,当科では緊急時や,ステロイド大量使用時は二期あるいは三期分割手術を,ステロイド中等量以下使用時は,一期手術を可能な限り実施するようにしている.
大腸全摘後の回腸肛門吻合においては,術後生じる頻回の排便とそれに伴うQOLの低下を改善する目的で,直腸膨大部に相当する貯留嚢をもたせた回腸嚢を作製する.回腸嚢の作製法としては現在までに作成過程の回腸形態より,S型,J型,W型,H型およびK型が報告されている.当科では,簡便性はJ型に劣るものの,1日排便回数や止痢剤投与の必要性などの排便状況ではJ型より優れるとされるW型回腸嚢作成を標準術式としている.回腸嚢の種類回腸嚢の種類
4) 術後合併症
術後合併症をみると,回腸嚢肛門吻合において縫合不全は1.7%であり,術後ブジーを必要とした狭窄は15.5%であった.他に骨盤内膿瘍3.4%,手術的に解除したイレウス6.8%,肛門膣瘻1.7%が認められた.また回腸嚢炎は5.2%に認められた.手術死亡は認められていない.
5) 術後QOL
回腸瘻閉鎖後1日平均排便回数の経時的変化をみると,排便回数は術後1ヵ月で7.5回であったが,その後改善し術後24ヵ月後には4.2回となっていた.同時に排便に関する臨床事項をスコア-化した臨床スコアも時間の経過とともに改善していた.術後QOLをみると日常生活の制限が全体としてなしと答えたものが67%であった.内科治療時と比べてQOLが悪化したものはほとんどなく,大部分が良好あるいは同等であった.そして58%がもっと早く手術を受ければ良かったとしていて,外科手術後のQOLはほぼ満足のいくものと考えている.(第25回医学会総会で報告)回腸嚢の種類潰瘍性大腸炎術後のQOLの評価


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