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対象疾患と治療内容
対象疾患は睡眠時無呼吸症候群(いびき症や睡眠呼吸障害)や睡眠ブラキシズム(睡眠中の歯ぎしり症)とそれらに随伴する様々な睡眠障害(不眠症、過眠症、概日リズム睡眠障害、むずむず脚症候群や周期性四肢運動障害、ねぼけ行動(睡眠時遊行症、夜驚症、睡眠相後退症候群、夜間せん妄、レム睡眠行動障害(RBD)、てんかん、夜尿症、心的外傷後ストレス障害(PTSD)に伴う睡眠障害、パニック障害に伴う睡眠障害、ナルコレプシーなど)について、それぞれの専門医が診察や治療を行っております。
構成と診療体制
構成は病院各科から配属された15名の医師・歯科医師と3名の検査技師(嘱託含む)と4名の非常勤医(呼吸器科医2名、心療内科・精神科医2名)で運営され、その専門分野は、歯科領域では、口腔外科、歯科麻酔科、矯正歯科、小児歯科、歯科放射線科、総合診療科、医科領域では、内科、耳鼻咽喉科、呼吸器科(非常勤)、心療内科・精神科(非常勤)、と多岐にわたっております。
[写真1]終夜睡眠ポリグラフ(PSG)検査室この内、日本睡眠学会の認定資格を有する者は、歯科医師3名、医師3名、検査技師2名で、平成15年より日本睡眠学会から睡眠医療専門施設(B型)としての認定を受けております。
外来診療はセンター外来2診、内科外来2診、耳鼻科外来1診で、毎日それぞれ40名前後(全外来の延べ数はおよそ80名)の診療を行っています。
入院診療は睡眠検査専用病室にて同時に2ベッドの終夜睡眠ポリグラフ(PSG)検査を週3~4日施行しています(写真1)。
治療費(健康保険の初診料と再診料は省いてあります)
[写真2]経鼻式持続陽圧呼吸装置
[写真3]口腔装置(いびき用マウスピース)入院下の睡眠ポリグラフ(PSG)検査は2日間の入院費を含めおよそ88,000円(健康保険で1割負担の方は8,800円の負担になります)です。
経鼻式持続陽圧呼吸装置(NCPAP、写真2)による治療は指導管理料として月額14,100円(同、1,410円)、口腔装置(いびき用マウスピース、写真3)による治療は装置料29,250円(同、2,925円)、指導管理料として2~3ヶ月毎に1,500円(同、150円)が必要です。
手術治療は口蓋垂(のどちんこ)と軟口蓋に対する手術(口蓋垂軟口蓋形成術、写真4)は手術料が78,000円(同、7,800円)、それに加え薬代と入院費(入院した場合)が必要です。
骨格に対する手術(上下顎前方移動術や人工顎関節置換術)は症例によって異なりますので、担当者に確認してください。
睡眠ブラキシズム(歯ぎしり)は終夜睡眠ポリグラフ(PSG)による診断が義務付けられておりませんので入院の必要はありません。治療用口腔装置(歯ぎしり用マウスピース)の装置料22,000円(同、2,200円)のみの負担となります。
随伴する様々な睡眠障害や歯周病や顎関節症の合併がある場合は別途に治療費がかかりますが、原則として健康保険を適用しますので負担はさほど大きくはありません。

[写真4]いびきの手術(レーザーによる口蓋垂軟口蓋形成術)左:手術前、右:手術後
その他の特徴、特記すべき内容
当センターの特徴は、NCPAPを治療の中心にしながら、その治療を好まない方には口腔装置を用いてNCPAP治療からの離脱をサポートするポストシーパップ療法(図1)に力を入れている点です。
具体的には、無呼吸低呼吸指数(AHI)が20回/時以上の方はNCPAPにて治療を開始しますが、減量や手術によって90% average device pressure(≒適正処方圧)が8cmH2Oまで下がったら口腔装置を併用、さらに7cmH2Oまで下がったらNCPAPによる治療を終了(卒業)して口腔装置治療に完全移行させます。
この方法は減量のみで治癒を目指すわけではありませんので、わずか10%程度の体重減少でも目的を達する方が多くいらっしゃいます。
(図1)口腔装置を用いたポストシーパップ療法
(河野正己:日本内科学会雑誌 第93巻 第6号 1133-1139 2004年)